26日の5時間目に、全校で10月の「ふたば句会」を行いました。今回のお題は、「秋の遠足」です。遠足の次の日から、俳句つくりを始めます。できた子から校長室に「俳句シート」を持って来てもらい、一緒に読み返し、磨きます。「磨く」とは、声に出してみて読みやすいか、また、語呂はいいか。季語はその情景に合ってるか。そして、いらない言葉は省き、その分、オリジナリティーを加えます。このように「磨いて」俳句を完成させます。もちろん、そのままでOKな俳句もあります。なるべく、子どもたちの意思を尊重し、変えるか変えないかも自分で決めてもらいます。
ふたば句会の前に、ジュニアえひめ新聞「集まれ俳句キッズ」ではなまるキッズに選ばれた児童の表彰を行いました。ふたば句会だけでなく、できるだけ様々な場に子どもたちの力作を投稿・応募をしたいと思っています。
いつものように、児童一人一句ずつ、黒板に貼り出します。誰の句か分からないように名前を伏せ、また低学年の句も漢字&ふりがなにして、読みやすく、比べやすいようにしています。
あれあれ、児童は9人なのに、14句ある!「あー、また幼稚園さんやね。」そうです。幼稚園の4人も参戦です。満3歳さんと年少さんにも、遠足の楽しかった思い出をお話ししながらつぶやいてもらいました。9+4=13なのに・・・。あと、1句は誰の句でしょう。
そうです。みんなに1番年齢の近い先生、教育実習の先生にも参戦していただきました。明神小学校出身の先生、聞くところによると小学校時代、俳句をみんなで作っていたそうです。ということで、昔(というほど昔ではありませんが・・・)を思い出して、教育実習の先生にも遠足の俳句を詠んでもらいました。
まず、1回目の投票です。いいなと思った俳句2句にシールを貼ります。「うーん、どれがいいかな。」「選ぶの難しい。」いい句を見つけるのもいい勉強です。自分で詠んで楽しんで、友達の俳句を見て読んで楽しんで・・・
みんなの腕が上がったので、いつにも増して激戦です。今日は、10句が決勝に上がりました。ここからが句会の醍醐味です。自分の「推し句」のいいところをみんなに伝えます。
自分の気持ちを自分の言葉でいうことは大切です。もちろん、聞くときもしっかりと聞きます。
友達の意見を聞いて、「なるほど~。」「そう考えると面白い。」と新たな気付きも生まれます。
しっかり聞き合って、共感したり、新たな気付きに出合ったりして味わいます。感じ方も味わい方も自由です。「ことば」の世界は奥深くて面白いです。
そして、最終投票、決勝戦です。決勝は一人1票ずつ投票します。慎重に考えてシールを貼ります。
投票の結果、10月の「キラリふたば賞」が決まりました。決勝戦も激戦でした。1票差での1、2、3位でした。みんなに賞をあげたいくらいです。
三位句から順に、詠んだ人にどんな気持ちで俳句を詠んだか、みんなの意見を聞いてどう思ったかを発表してもらいます。
みんなに拍手してもらってうれしそうです。せっかくなので、決勝に上がった他の7人にも自分の俳句についての思いや感想を発表してもらいました。「え~、○○ちゃんの俳句やったん。」「やっぱり!○○くんのやった。」
句会の最後は、即興での俳句づくりです。今日は、ちよっと難しい「一物仕立て」(いちぶつじたて)に挑戦です。秋の季語になる、「渋柿」や、それから作った「干し柿」、「どんぐり」「さつまいも」などの秋の食べ物を観察します。五感に加え、第六感といわれるインスピレーションも発揮して、感じたことを俳句にします。
渋柿と違い、干し柿の触感は違います。においも甘くなっていました。また、月曜日に掘った土や根のついたまっまのさつまいももじっくり観察しました。
それでは、句会の結果を紹介します。
※ 句会では、誰の俳句か分からないようにするために、全て漢字にして振り仮名を振っています。
※ 自分の「俳号」を決めている児童は俳号も入れました。
【キラリふたば賞(一位句)】
すべり台三人列車秋の風(2年生 俳号・・速人)
【二位句】
公園ですべって転んでうろこ雲(3年生)
【三位句】
バスの中ぐっすり眠る秋の空(6年生)
【がんばり賞】
じゅのちゃんぜんぶだいすきあきのそら(満3歳)
おべんとうのにんじんハートあきのそら(年少)
あきのもりおひざにのってすべりだい(年中)
ちちしぼりぎゅうっとにぎってあきのやま(年長)
「あったかいね」友と足湯に秋日和(1年生 俳号・・大和)
工場で牛にゅう注入秋うらら(3年生)
いっちゃんと双子ですべる天高し(4年生)
お弁当ガツガツ食べる紅葉舞う(5年生)
秋日和森駆けまくる鬼ごっこ(6年生)
行きのバス窓からながめる舞う紅葉(6年生)
翌日の全校オカリナ練習の後に、「キラリふたば賞」の賞状を渡しました。おめでとうございます。
来月のふたば句会も楽しみです。